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コラム 平成29年1月24日

年金分割について

・会社員の夫と結婚して結婚25年目に離婚することになりました。離婚する際に年金分割について話そうと思うのですが、年金分割って夫が将来もらう年金の半分もらえるということなんでしょうか?そもそも年金分割って何でしょうか?

  

 離婚をされる夫婦にとって財産分与や親権、養育費などは重要な関心だと思いますが、比較的これらは一般的に知名度も高く、養育費などについては簡易算定表なども容易にネットで取得できるため、ある程度の知識がある方多いと思います。

 他方、年金分割については、すでに年金の給付を受けている方を除いて、年金という将来に発生するものであり離婚後すぐに取得できるわけではないため、あまり制度の内容を知らない方もいらっしゃると思います。


 まず年金分割制度とは、離婚後に当事者の一方からの請求により婚姻期間中の厚生年金記録(年金保険料納付の実績)を当事者間で分割することができるという制度です。
 請求期間は、離婚日の翌日から2年間以内と期限が定まっています。


 そして、現在、年金分割制度には合意分割制度と3号分割制度の2種類があります。

 
 合意分割制度とは、平成19年4月1日以後に離婚した場合に、分割割合を2分の1を上限として、当事者双方の合意または裁判手続きにより定めた按分割合で分割するものです。

 3号分割とは、平成20年4月1日以降に離婚した場合に、平成20年4月1日以降の婚姻期間のうち第3号被保険者であった期間について2分の1の割合で分割するもので、他方配偶者の同意は不要です。


 注意しなければならない点としては、あくまで年金分割の対象となるのは、公的年金のうち、厚生年金と旧共済年金です。(平成27年10月に、旧共済年金が厚生年金に一元化)
 そのため、配偶者がずっと自営業の仕事をしていた場合などは年金分割の対象となる年金はないことになります。

 なお、3号分割の対象者は、平成20年4月1日以降の婚姻期間のうち、第3号被保険者(厚生年金加入者に扶養されている配偶者(年収130万円未満)で、自分で年金保険料を納付していなくても国民年金に加入していることになっている人のこと)であった期間ある方のみが請求対象者となります。


 
 また、年金分割を請求するメリットとしては、婚姻期間中に相手方配偶者が厚生年金、共済年金を自分より多く支払っていた場合となります。


 そして、誤解されている方が多いのですが、最初の例にあるように、この制度はあくまで厚生年金記録を分割するものであり、将来受け取る年金を分けるという意味ではありません。

 イメージとして簡単に述べると、年金分割をしないままだと、自分が過去に納付した年金保険料に見合った年金しかもらえませんが、年金分割をすることによって、自分が過去に多くの年金保険料を納付したことになり、そのように年金記録を書き換える制度、といったイメージです。

 
 最後に年金分割は自動的に分割されるものではなく、社会保険事務所または共済組合などの機関に請求手続きが必要です。


 具体的には、合意分割の場合、年金記録がある機関に「年金分割のための情報通知書」の請求をし、これをもとに夫婦間または家庭裁判所の調停などで按分割合を定め、協議書を公正証書化(公正証書化しない場合は、請求手続機関に直接行く必要があります)または調書化し、社会保険事務所などに分割の請求手続きをすることになります。

 手続きの詳細については、日本年金機構などのネットに掲載されているのでそちらをご参照ください。
 




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